食物アレルギーにご注意ください!!
更新日:2020年03月18日
食物アレルギーとは?
食物を摂取した際、身体が食物に含まれるタンパク質(アレルギー物質)を異物として認識し、自分の身体を防御するために過敏な反応を起こすことです。
食物アレルギーが発症すると皮膚(かゆみ)、呼吸器(咳)、粘膜(口腔内の違和感)、消化器(嘔吐)等の症状が現れます。場合によっては血圧低下によるショック症状を引き起こし、生命にかかわる場合もあります。
食物アレルギーのうちアナフィラキシーとは、症状が複数臓器に現れた場合をいい、この複数臓器の症状にショックが含まれるとアナフィラキシーショックとなります。
食物アレルギーは小児から成人まで罹患します。年齢が経過するとともに耐性を獲得し、症状が緩和される場合もあります。
過去の健康被害などの程度・頻度を考慮して「えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生」(くるみは令和5年3月9日から追加)の8品目は食品表示基準において特定原材料と定められており、表示も義務化されています。
一方、アーモンド、あわび、いか、いくらなど20品目の食品は特定原材料に準ずるものと定められており、食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品のうち、症例数や重篤な症状を呈する者の数が継続して相当数みられるが、特定原材料に比べると少ないものとして可能な限り表示することとされています。
また、食物アレルギーの中には、特定の食べ物を食べただけでは症状は起きず、その後に激しい運動をすることで食物アレルギーが引き起こされる場合があります。これを「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」といいます。原因食品は小麦・甲殻類が多く、食後2時間以内の運動による発症が大部分とされていますが、その他の要因も関与します。
食物アレルギー 特定原材料(28品目)
項目 | 特定原材料等の名称 | 表示の義務 |
特定原材料 (8品目) |
えび、かに、くるみ、小麦、そば、 卵、乳、落花生 |
義務 |
特定原材料に 準ずるもの (20品目) |
アーモンド、あわび、いか、いくら、 オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、 バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、 りんご、ゼラチン |
推奨 (任意) |
消費者庁資料参考
~食物アレルギーの事故を防ぐために~
食物アレルギー患者にとってアレルギー物質の適切な管理は極めて重要であり、万が一適切に管理されていなかった場合はアレルギー症状を起こし、命が危険にさらされることもあるため、以下の点に留意し適切に管理しましょう。
1.正確な情報を把握・提供しましょう
利用者の食物アレルギーの有無の確認や、給食に使用している食材の情報提供を行うことで、リスクを低減できます。
2.コンタミネーション防止に努めましょう
調理を行う際の作業道線や作業場所・食器や器具の使い分け、十分な洗浄を行うことで、アレルゲン物質の混入リスクを減らすことができます。
3.能力に見合った対応をしましょう
施設設備や調理従事者の状況を踏まえ、食物アレルギーの対応を検討しましょう。また、食事環境を整えましょう。
4.体制整備について確認しましょう
平時の連携についてはもちろんのこと、緊急時の連携についても確認し事故が起らないよう、日頃から体制を整えましょう。
4月から新たに給食を利用する方が多くいるかと思いますが、新しい利用者の情報を正しく把握し、安全な給食を提供しましょう。
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