平成27年度川口市産業技術・技能者顕彰受賞者

「川口市産業技術・技能者顕彰制度」とは川口市の産業の第一線を担う、優れた技術・技能者を顕彰することにより、その社会的地位の向上を図るとともに、技術・技能の継承及び人材の確保・育成を目的として、平成7年度から実施している表彰制度です。

募集は年1回行われ、その対象となるのは、市内の事業所に勤める現役の技術・技能者で、卓越した技術・技能を有する方となります。受賞者の選定については、「川口市産業技術・技能者顕彰制度審査委員会」の審査を経て、川口産業技術・技能者大賞（最優秀賞）と、4つの部門賞（川口耀き賞、川口技あり賞、川口グッドアイディア賞、川口チャレンジ賞）の受賞者を川口市長が決定します。毎年、様々な業種・職種から応募をいただき、平成27年度までの受賞者は56業種171名となりました。

永年にわたり、めっき技術の研鑽に励み、熟練された表面処理技術により、多様な難めっき素材へのニーズに応えている。リニア中央新幹線の実験車両へのめっき技術を活かし、世界最大級の超電導フライホイール蓄電システム実証機の複合シャフトにめっき技術を施し、気密性の良い高性能複合シャフトを独自技術により誕生させた。金属のみならず、次世代に向けて地球上で最も多く存在する、天然素材の主成分であるセルロースへのめっきにも先進的に取り組んでいる。埼玉県鍍金工業組合の役員を務め、若手事業者への技術指導を行っており、業界団体への寄与も大きい。

株式会社明光社 川口市南鳩ヶ谷3-21-8
電話 048-283-6049

「ひずみ」、「割れ」が発生しやすい鋳物製品の溶接を永年の経験と知識から、材質、溶接箇所、形状によって余熱温度や溶接方法を見極めて溶接する技術は、市内外を問わず鋳物製造業者から高い評価を得ている。鋳物製品における医者的存在であり、溶接補修により破損箇所を蘇らせ、製品として出荷できるようにする技術は、鋳造製造において、なくてはならないものである。社内においては、後進を指導し、各溶接の講習の受講を社員に勧め資格取得させ、幅広い溶接技能士を育成し後進育成に尽力している。

株式会社岡特殊溶接 川口市末広1-27-7
電話 048-224-1362

木製家具製造においてはNC機械加工が多く使われているが、特注木製家具の製造の現場では、依頼主からの要望に即座に対応するため、電動工具を用いて微調整の加工が必要となる。日々の現場で培った経験から電動工具を改良し、独創的かつ創造性から作られた治具により、100分の1ミリまでの精度を追求するなど、製作に取り組む妥協なき姿勢は、依頼主だけでなく同業者からも高い評価を得ている。既製品にはない、デザイン性と質の高さを追求し、顧客満足度の向上に努めている。

株式会社優希工芸 川口市東本郷1-2-3
電話048-290-8930

事故などにより外装に傷を負った自動車を、破損箇所に応じて「ハンマー」と「当て盤」と呼ばれる道具で、叩いたり引っ張ったりして修正するのが板金加工である。凹んだ金属を叩いた際に生じる「延びしろ」を考慮し、材料の特性に合わせて打ち出しを行い、手の感覚で最終的な微調整まで叩き上げていく技術は、長年の経験から磨かれた熟練の技である。部品交換や機械を使用した修理技術が主流の現在において、低コスト・短納期を可能とする昔ながらの手工具による板金加工技術に今なお磨きをかけている。

有限会社光栄自動車 川口市本蓮3-6-3
電話048-284-2831

平成27年度パンフレット