令和3年度川口市産業技術・技能者顕彰受賞者

更新日:2022年12月01日

「川口市産業技術・技能者顕彰制度」とは川口市の産業の第一線を担う、優れた技術・技能者を顕彰することにより、意識の向上を図るとともに、技術・技能の継承及び人材の確保・育成を目的として、平成7年度から実施している表彰制度です。

令和3年度川口市産業技術・技能者顕彰受賞者の詳細
氏名 職種 勤務先
川口耀き賞 熊代 稔 金属研ま工 有限会社東京ホーニングサービス
川口耀き賞 福島 哲郎 和風照明製造工 工房ふくしま
川口技あり賞 高橋 竜也 鉄工 フジテック株式会社
川口技あり賞 永井 忠司 建築大工 株式会社原島工務店
川口技あり賞 原口 晏昭 金属研ま工 株式会社新光ステンレス研磨

募集は年1回行われ、その対象となるのは、市内の事業所に勤める現役の技術・技能者で、卓越した技術・技能を有する方となります。受賞者の選定については、「川口市産業技術・技能者顕彰制度審査委員会」の審査を経て、川口産業技術・技能者大賞(最優秀賞)と、4つの部門賞(川口耀き賞、川口技あり賞、川口グッドアイディア賞、川口チャレンジ賞)の受賞者を川口市長が決定します。毎年、様々な業種・職種から応募をいただき、令和3年度までの受賞者は67業種199名となりました。

川口耀き賞

川口耀き賞を受賞した熊代稔さんの写真

熊代 稔
(くましろ みのる)

金属研ま工

金属研ま工として、30年以上の長きにわたりホーニング加工に携わり、1μ(ミクロン)の公差が要求される非常に高精度な内径加工を行っている。ホーニング加工とは、複数個の砥石がついた円筒状の主軸が回転し、往復運動をすることで、エンジンや油圧機器のシリンダーなどの円筒形状の工作物の内面を磨いて精密仕上げを行う方法をいう。砥石の選択・切削油状況・取代・要求表面粗さ・要求精度・ワーク膨張率などの様々な条件の考慮に加え、公差や円筒度などの数値管理を行うことで高精度を実現している。また、ホーニング盤に付替え可能な遊離砥粒を使用できる工具を開発することで短納期の要望にも応えることを可能とし、多品種少量から量産物に至るまで、全国から依頼が絶えない。

有限会社東京ホーニングサービス 川口市大字榛松1907
電話 048-284-5006

内径ホーニング加工後のパイプ

内径ホーニング加工後のパイプ

ホーニング加工の様子

ホーニング加工の様子

川口耀き賞

川口耀き賞を受賞した福島哲郎さんの写真

福島 哲郎
(ふくしま てつろう)

和風照明製造工

ステンドグラスのガラス部分に和柄の布を利用するという新たな発想で、クロスアート照明を制作する職人。誰も行っていない分野のため、材料から道具の選び方、手順や制作方法などをすべて独学で学び、試行錯誤を繰り返しながらオリジナルの工法を編み出した。樹脂板に和紙を貼ることで醸し出される柔らかい光が特徴的であり、お宮参りや七五三などで使用した着物生地を用いることで、顧客にとってはどこか懐かしい思い出深い作品となる。現在までに制作した照明は1,100点を超え、ドイツやフランスの美術専門誌やタヒチ航空の機内誌にも掲載されたほか、日本郵便や中国の切手にも使用されるなど、国内外で数々の功績を残している。

工房ふくしま 川口市原町5-53
電話 048-253-8386

和風照明作品

和風照明作品

制作の様子

制作の様子

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した高橋竜也さんの写真

高橋 竜也
(たかはし たつや)

鉄工

年齢は若いながら、サブリーダーとしてロール曲げ加工にすでに13年携わっている。ロール曲げ加工とは、円筒形の筒3本を三角形に配置したロールベンダーと呼ばれる機械を使い、ロールの間に板金素材を通してR状に折り曲げる方法をいう。曲げ角度は素材の材質や厚み、幅によって変わるため、経験値が技術力に直結するが、氏は、鋼板の両端を曲げず、中央部分の曲げ寸法とその間の曲げ寸法が異なる複合曲げ加工、また、柔らかい素材である鉛材の曲げ加工など、難易度の高い加工実績を数多く持つ。社内基準である曲げ寸法公差±1ミリの厳守にとどまらず、±0ミリという高い目標を自身に課すなど、仕事に対する意識の高さは社内でも一目置かれている。

フジテック株式会社 川口市安行原100-2
電話 048-297-5103

R曲げ加工後の製品

R曲げ加工後の製品

R曲げ加工の様子

R曲げ加工の様子

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した永井忠司さんの写真

永井 忠司
(ながい ただし)

建築大工

建築大工として、37年間で約700件の建築を手掛けてきた。釘や補強金物を使わず、木材を組み合わせるだけで骨組みを作る「木組み」と呼ばれる工法に精通し、「四方鎌継ぎ」と呼ばれる難易度の高い継ぎ手を製作できる技能も有している。上下左右でバランスの取れた、伸びやかで美しい軒反りを携えた屋根は、社寺建築において最も重要視される部分であるが、氏はその反りの出し方が非常に優れており、顧客からも高い評価を得ている。また、国家資格である建築大工技能士において、1級・2級ともに満点合格、金賞受賞という輝かしい経歴を持ち、日本古来の伝統技術が途絶えることのないよう、技術の継承にも積極的に取り組んでいる。

株式会社原島工務店 川口市赤井2-9-21
電話 048-284-5331

製作した四方鎌継ぎ

製作した四方鎌継ぎ

建築作業の様子

建築作業の様子

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した原口晏昭さんの写真

原口 晏昭
(はらぐち やすあき)

金属研ま工

研磨業一筋60年という長い経験と実績を持つバフ研磨職人。バフ研磨とは、綿やフェルトなどの柔らかい素材で作られた円形の布であるバフを機械に取り付け、高速回転させたバフ機にワーク(被研磨物)を押し当てることで、ワーク表面の凹凸を磨き上げ、滑らかに仕上げる研磨方法の一種である。ステンレスやアルミニウムなど、金属の種類によってバフにワークを押し付ける際の力加減や角度が異なるが、手袋越しでの微妙な指先の感覚を頼りに、どの金属でも、どんな複雑な形状のワークでも、高い精度で研磨を行うことができる。現在も現役の研磨工として作業に従事する傍ら、会社の指導員として、若い社員への技術・技能の継承にも力を注いでいる。

株式会社新光ステンレス研磨 川口市江戸1-15-29
電話 048-284-8255

バフ研磨後の製品

バフ研磨後の製品

バフ研磨作業の様子

バフ研磨作業の様子

令和3年度パンフレット

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経営支援課雇用支援係
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