令和4年度川口市産業技術・技能者顕彰受賞者

更新日:2023年05月02日

「川口市産業技術・技能者顕彰制度」とは川口市の産業の第一線を担う、優れた技術・技能者を顕彰することにより、意識の向上を図るとともに、技術・技能の継承及び人材の確保・育成を目的として、平成7年度から実施している表彰制度です。

令和4年度川口市産業技術・技能者顕彰受賞者の詳細
氏名 職種 勤務先
川口耀き賞 小川 和彦 石彫工 有限会社小川石材店
川口耀き賞 藤原 明重 婦人・子供既製服仕立工 株式会社持田プリーツワークス
川口技あり賞 新井 尚貴 金属手仕上工 株式会社マエダ
川口技あり賞 岩渕 勲 建築大工 岩渕工務店
川口技あり賞 佐藤 秀幸 建築大工 山際建設有限会社
川口技あり賞 千種 信彦 数値制御金属工作機械工 小原歯車工業株式会社

募集は年1回行われ、その対象となるのは、市内の事業所に勤める現役の技術・技能者で、卓越した技術・技能を有する方となります。受賞者の選定については、「川口市産業技術・技能者顕彰制度審査委員会」の審査を経て、川口産業技術・技能者大賞(最優秀賞)と、4つの部門賞(川口耀き賞、川口技あり賞、川口グッドアイディア賞、川口チャレンジ賞)の受賞者を川口市長が決定します。毎年、様々な業種・職種から応募をいただき、令和4年度までの受賞者は69業種205名となりました。

川口耀き賞

川口耀き賞を受賞した小川和彦さんの写真

小川 和彦
(おがわ かずひこ)

石彫工

創業248年の伝統と実績を誇る同社で約30年石彫工として従事し、石材加工全般にわたり優れた知識と技能を有している。特に、中硬石の加工に秀でており、技能グランプリでは銀賞を2度受賞するなど、全国レベルの大会で実績を持つ。墓石の耐震性を高めるため、粒状体の区画拘束原理に基づき開発された「D-BOX工法」を取り入れ、また、石と石の接着面をノミで荒らし、凹凸面を作ることでモルタルの付きを良くするなど、顧客からは見えなくなる部分にも手間を惜しまない。さらに、埼玉県石材業協会技能士会の理事や技能検定の検定委員を務めるなど、後進の指導・育成にも尽力しており、若手技能者の加工技術向上には欠かせない人物である。

有限会社小川石材店 川口市川口1-2-17

電話 048-222-5447

荒らし作業の様子

荒らし作業の様子

吉祥院供養堂工事

吉祥院供養堂工事

川口耀き賞

川口耀き賞を受賞した藤原明重さんの写真

藤原 明重
(ふじわら あきしげ)

婦人・子供既製服仕立工

プリーツ加工一筋60年という長い経験と実績を持つ仕立職人。プリーツ加工とは、衣服の生地にヒダを付ける加工のことで、婦人服や制服のデザインにおいて重要な役割を担っている。氏は、機械加工のマシンプリーツと手作業のハンドプリーツのどちらにも精通しており、社員から「技術の象徴」と言われるほど、会社にとって無くてはならない存在となっている。時代を先取った数々のプリーツ形状の発案や、2人必要であったハンドプリーツを1人で完結できる「型入れ機」の開発による特許取得など、会社や顧客への貢献度は計り知れない。現在も現役の仕立工として作業に従事する傍ら、後輩社員への指導を行うなど、技術・技能の継承にも力を注いでいる。

株式会社持田プリーツワークス 川口市前川4-39-1
電話 048-265-5008

プリーツ加工の様子

プリーツ加工の様子

加工後の製品

加工後の製品

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した新井尚貴さんの写真

新井 尚貴
(あらい なおたか)

金属手仕上工

フルオーダーの建築内装金物や鋼製建具の製作を行う技術者。20年以上の金属加工実績を持ち、特に溶接に関する高い技能を有している。金属製品は、熱による膨張や収縮の特性があるため、溶接箇所や加工手順を調整することで歪みを抑制する必要がある。その点において加工者の技術力が要求されるが、氏は毎回異なるフルオーダーの図面に対し、それらを高水準で製作する技術力を持つため、社内でも技術者スペシャリストとして重宝されている。また、工場見学に来る子どもたちを喜ばせたいとの気持ちから、端材を活用して製作した鏡面のカブトムシやクワガタの模型が、川口まちこうば芸術祭に展示されるなど、同社の市場開拓の一端も担っている。

株式会社マエダ 川口市東領家3-31-12
電話 048-224-1500

製作した鏡面模型

製作した鏡面模型

製作の様子

製作の様子

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した岩渕勲さんの写真

岩渕 勲
(いわぶち いさお)

建築大工

45年の長きにわたり、一般住宅の建築のみならず、店舗の改装や増改築などを数多く手掛けてきた。釘や補強金物を使わず、木材を組み合わせるだけで骨組みを作る「木組み」と呼ばれる工法に精通し、「四方蟻継ぎ」と呼ばれる難易度の高い継ぎ手を製作できる技能も有している。日本古来の伝統技術である「手刻み」や「墨付け」を習得し、プレカット工法が主流となっている建築業界において、新築工事よりも応用力が要求されるリフォーム工事を得意とする。地域密着型の工務店としての強みを活かした顧客に寄り添う仕事をモットーとし、また、安行慈林町会の町会会館改築工事にも建設委員長として携わるなど、業務外においても地元川口に大きく貢献している。

岩渕工務店 川口市安行慈林957-15
電話 048-282-5462

製作した四方蟻継ぎ

製作した四方蟻継ぎ

建築作業の様子

建築作業の様子

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した佐藤秀幸さんの写真

佐藤 秀幸
(さとう ひでゆき)

建築大工

寄棟屋根の木材を化粧材として見せ、さらに、振れ隅木と呼ばれる勾配が変則的な隅木で施工するという高難度の現場実績を持つ建築大工。「1棟1棟を真剣に、そして大切に」という会社のコンセプトのもと、スーパーウォール工法を用いた高性能住宅を標準仕様として施工するほか、浮造りによる柱や梁のダメージ加工、金物のエイジング加工により、ブルックリン、カリフォルニア、ノルディックモダンなど、様々な住宅スタイルの提供を可能とし、こだわりを持つ顧客の期待に応え続けている。また、木工教室やDIYフェスなどの地域貢献活動を中心となって行うだけでなく、若い社員への技術継承にも積極的に取り組んでおり、社内でも模範的な存在となっている。

山際建設有限会社 川口市里883-1
電話 048-281-0625

建築作業の様子

建築作業の様子

振れ隅木の屋根

振れ隅木の屋根

川口技あり賞

川口技あり賞を受賞した千種信彦さんの写真

千種 信彦
(ちぐさ のぶひこ)

数値制御金属工作機械工

数値制御旋盤作業1級を所持し、製造部門の中心として日々難加工に取り組んでいる。現在はオーダー加工を担当しているが、同社の製造部門の各係をすべて経験しているのは氏のみで、知識の深さは社内でも一目置かれており、特に肉薄歯車の加工において技能を遺憾なく発揮している。この加工は、会社の品質保証基準を超える幾何公差が求められ、軽量化と強度保持の両立に困難を極めたが、油圧式チャックからスクロールチャックへの変更、また、製品をクランプする爪を開発することで、見事に顧客の要望に応えた。この加工実現の考案は、文部科学大臣創意工夫功労者賞を受賞しており、今後も知識と経験に基づいた新たなアイディアを生み出すことが期待される。

小原歯車工業株式会社 川口市仲町13-17
電話 048-255-7713

数値制御の様子

数値制御の様子

加工後の製品

加工後の製品

令和4年度パンフレット

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経営支援課雇用支援係
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電話:048-258-7921(直通)
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