認知症について

更新日:2024年01月26日

認知症について

1.認知症とは?

さまざまな原因で、脳の細胞が壊れてしまったり働きが悪くなったために、日常生活や社会生活が送れない状態をいいます。認知症にはさまざまな原因の病気があります。主な病気では、「アルツハイマー型認知症」「脳血管疾患型認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭葉型認知症」があり、最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。認知症は、一般的に高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症する場合もあり、若年性認知症といいます。

疑問に思う高齢者のイラスト

2.症状について〜どんな症状があるのか?〜

認知症には、「中核症状」と「行動・心理症状」の二つの症状があります。

中核症状」とは…
脳の神経細胞が死んでいくことによって直接起こる症状です。

(1)記憶障害(新しいことを覚えられない)

新しいことを記憶できず、ついさっき言ったことを思い出せなくなります。
病気が進行すると、昔の記憶も失われていきます。

(2)見当識障害(時間・季節・場所がわからなくなる)

時間や季節感の感覚が薄れてしまったり、自分がいる場所が分からなくなったりします。
病気が進行すると、自分の年齢や家族の生死の記憶がなくなります。

(3)理解・判断力の低下(物事を正しく理解することができなくなる)

考えるスピードが低下したり、二つ以上のことが重なると、うまく処理できなくなります。また、今まで使えていた外出先での機械の操作や、家にある家電がうまく使うことができなくなります。

炊飯器のイラスト
電話機のイラスト

(4)実行機能障害(順序だてて行うことができなくなる)

計画を立てて段取りすることができなくなります。例えば、料理を作る手順が分からなくなったり、同じものを買い込んでしまい冷蔵庫などにたまってしまうことがあります。

食事のイラスト

(5)感情の表現の変化(急に怒ったり、悲しんだり、泣いてしまう)

その場の状況が読めなくなったり、正しい解釈ができずに思いがけない感情を示すことがあります。

行動・心理症状」とは…
本人の性格や素質、周囲の環境や関わり方などが影響して現れる症状です。症状として出るものは人によってさまざまです。周囲の方の関わり方によっては、改善したり、軽減する可能性もあります。

例えば…

  1. 元気がなく、引っ込み思案になったり、抑うつ的になることがあります。
  2. 入浴・更衣・排泄・食事などができなくなり、手助けが必要になることがあります。
  3. しまい忘れが増えることによって、財布を盗られてしまったなどの妄想がおきます。
  4. 自分がいる場所が分からなくなったり、状況を正しく理解できないことで、道に迷ったり、家を出てしまうことがあります。

3.大切なのは早期発見・早期治療

認知症の原因になる病気の中には、早く治療すれば治せるものもあります。
はじめから「治らない」と決めつけるのは、正しくありません。
治すことができないとしても、進行を遅らせることができたり、症状を改善することができることもあります。まず、かかりつけ医や専門医療機関に相談しましょう。

病院のイラスト

4.認知症の発症や進行の予防について

アルツハイマー型認知症や血管性認知症は、生活習慣病(高血圧・糖尿病・高脂血症など)の予防や社会参加などにより、認知症の発症や進行の予防にもつながると言われています。
自分に見合った運動・バランスの良い食生活・人と交流すること・生活を楽しむことが予防への第一歩です。まず、できるところから続けてみましょう。

体操する人のイラスト

5.認知症の人にどのように接したらよいか

(1)気持ちを理解しましょう

認知症の人は、理解力が落ちていても、感情面はとても繊細です。認知症の人は何も分かっていないのではなく、できなくなったことに誰よりも本人が驚き、苦しんでいます。本人の気持ちを理解してあげることが大切です。
例えば、何度も同じことを言ったり、尋ねるのは、記憶がないため不安を解消しようとしているからです。「何度も同じことを言わせないで!」と怒るとより不安をあおってしまいます。不安の気持ちを理解し、不安を柔らげるようにしてあげましょう。
また、認知症の人が急に怒りをあらわにしたり、大声を上げたときも、一緒に声を荒げてしまうのではなく、落ち着いてゆっくり話を聞いてあげることで、落ち着きを取り戻します。
あせらせず、肯定の気持ちで接してあげましょう。

(2)その人らしさを尊重しましょう

人には、生きてきた「歴史」や培った経験があります。認知症の人は何もできないわけではありません。できることを生かしながら手助けしてあげましょう。

(3)認知症サポーターになりましょう

認知症になっても安心して暮らせるまちになることを目指して認知症の人と家族への応援者である認知症サポーター養成しています。
認知症サポーター養成講座を受けていただくことで認知症サポーターとなります。
市内各地区で、養成講座は実施しています。広報・ホームページ・公民館報をご覧ください。

認知症サポーターイメージキャラクターのイラスト

6.もしかしたら?認知症チェックリスト

下記リンクから認知症チェックが行えます。

7.認知症の相談窓口について

医者のイラスト

認知症について相談できる窓口です。不安や悩みを抱え込まず相談しましょう。

市内の相談窓口

川口市認知症高齢者相談所

認知症の高齢者を抱える家族のご相談に応じます。

月に2回医師による相談(要予約)も行っています。

住所

川口6-5-14 川口市高齢者在宅サービスセンター3階

電話

048-258-1476

ファックス

048-258-1477

相談日・時間

月曜日〜金曜日(祝日・休日・年末年始を除く)

午前9時〜午後5時

 

地域包括支援センター(市内20箇所)

高齢者のかたとその家族、または高齢者について相談のあるかたのご相談に応じます。

お住まいの地区ごとに窓口があります。

もの忘れ相談医

物忘れなど気になりだしたら、まず、かかりつけの病院や地域のもの忘れ相談医に相談してみましょう。

市外の相談窓口

戸田病院 認知症疾患医療センター(埼玉県指定)

認知症の専門医療機関として、精神保健福祉士などの相談員が対応します。

医療相談や鑑別診断を行い、認知症に伴う様々な症状への初期対応、合併症への対応を行います。

住所

戸田市新曽南3-4-25

電話

048-433-0090

相談日・時間

月曜日〜土曜日(祝日・休日・年末年始を除く)

午前8時45分〜午後5時

 

認知症の人と家族の会(埼玉県支部)

埼玉県内の介護の経験者が、認知症の方や家族の立場で相談に応じます。

高齢者の認知症介護の電話相談にも対応します。

電話

048-814-1210

ファックス

048-814-1211

相談日・時間

月、火、水、金、土(祝日・年末年始を除く)

午前10時〜午後3時

若年性認知症支援コーディネーターへの相談

埼玉県では、若年性認知症(65歳未満)の人と家族の総合的な支援を行う専門職として、若年性認知症支援コーディネーターを配置しています。

電話

048-814-1212

ファックス

048-814-1211

所在地

〒330-0061

さいたま市浦和区常盤3-12-17 プリムローズ常盤第3-1F

(北浦和駅西口から徒歩7分)

相談日・時間

月曜日~金曜日(祝日・年末年始を除く)

午前9時~午後4時


若年性認知症に関する件の取り組みについては、下記のホームページをご参考ください。

若年性認知症コールセンター

若年性認知症についての無料電話相談です。

電話

0800-100-2707

相談日・時間

月曜日〜土曜日(祝日・年末年始を除く)

午前10時〜午後3時

ただし、水曜日 午前10時~午後7時

 

8.認知症あんしんガイド(認知症ケアパス)

認知症に関するガイドブックを以下の施設にも設置してあります。

長寿支援課(第一本庁舎2階)、川口駅前行政センター、支所、図書館、地域包括支援センターほか

 

お問い合わせ

長寿支援課地域ケア係
所在地:〒332-8601川口市青木2-1-1(第一本庁舎2階)
電話:048-271-9745(直通)
電話受付時間:8時30分~17時15分(土曜日、日曜日、祝日、休日、年末年始を除く)
ファックス:048-259-7668

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