麻しん(はしか)の国内伝播事例の増加に伴う注意喚起について

更新日:2024年03月12日

麻しんについては、現在、海外における流行が報告されており、今般、国内においても、海外からの輸入症例を契機とした国内における感染伝播事例が報告されています。今後、更なる輸入症例や国内における感染伝播事例が増加することが懸念されますので、ご注意ください。

麻しんの発生状況については、以下のページをご確認ください。

麻しんとは

麻しんは「はしか」とも呼ばれ、麻しんウイルスによって、引き起こされる急性熱性発疹性疾患です。

感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

どのような症状が出るの?

潜伏期間(症状のない期間)は通常10日から12日間で、発熱せき、鼻水など風邪のような症状が現れます。数日熱が続いた後、39度以上の高熱発疹(耳の後ろや首あたりから、身体、手足へと広がる)が出現します。肺炎や中耳炎、クループ(喉頭気管気管支炎)、脳炎を合併しやすく、中でも脳炎は患者1000人に1人の割合で発症します。

有効な治療法はないことから、症状を和らげる治療(対症療法)が行われます。

どのように感染するの?

空気感染、飛沫感染、接触感染で、人から人へ感染が伝播し、その感染力は非常に強いとされています。発熱前日から解熱後3日間までは、感染力が特に強い期間です。

麻しんを疑う症状のある方が注意すべきこと

麻しんの流行地域への旅行歴がある方、麻しんの患者と接触した方、海外渡航歴がある方で、熱、せき、のどの痛み、目が赤くなる、発疹等の症状があった場合には、まず保健所に電話で御相談ください。

麻しんを疑う症状がある場合には、直接医療機関に行かず、必ず事前に症状等を伝え、麻しんの患者と接触がある、麻しんの流行地域や海外への旅行歴がある等、医療機関に伝えるようにしましょう。

予防するためにできること

麻しんは感染力が強く、空気感染もするため、手洗い・マスクだけでは十分に予防できません。麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。

麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種について

予防接種については、健康増進課のページを確認してください。

MRワクチンの接種について、検討されている場合には、以下のページを参考にしてください。

流行地域や海外に旅行を予定されている方へ

【旅行前の準備】

麻しんにかかったことや麻しん含有ワクチン(MRワクチン、麻しんワクチン)の予防接種歴を母子手帳等で確認してください。

予防接種歴や麻しんにかかったかどうかが不明な方は、抗体検査の実施、ワクチンの接種の要否等について、かかりつけ医に御相談ください。

海外渡航の際は、渡航先の流行状況を確認しましょう。

【旅行後について】

麻しんの流行地域への旅行や海外旅行後2週間程度は、健康状態(特に、高熱や全身の発疹、せき、目の充血等の症状)に注意しましょう。

【医療機関の方へ】麻しんの国内伝播事例の増加に伴う注意喚起について(令和5年5月12日 厚生労働省健康局 事務連絡)【令和6年2月26日(再周知)】

1. 発熱や発しんを呈する患者を診察した際は、麻しんの可能性を念頭に置き、海外渡航歴及び国内旅行歴を聴取し、麻しんの罹患歴及び予防接種歴を確認するなど、麻しんを意識した診療を行うこと。

2. 麻しんを疑った場合には、特定感染症予防指針に基づき、臨床診断をした時点で、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成 10 年法律第 114 号。以下「感染症法」という。)第 12 条に基づき、まず臨床診断例として直ちに最寄りの保健所に届出を行うこと。

3. 診断においては、血清 IgM 抗体検査等の血清抗体価の測定を実施するとともに、地方衛生研究所等でのウイルス学的検査(※2)の実施のため、保健所の求めに応じて検体を提出すること(※3)。
(※2)血清 IgM 抗体は、他の疾患でも交差的に陽性となることがあることから、必ずウイルス遺伝子検査を実施する必要がある。また、麻しんの疫学調査において、ウイルスのゲノム配列は極めて重要であることから、保健所は、感染症法 15 条に基づき、診断医療機関に対し、検体の提出を求めることがある。

(※3)川口市における麻しん・風しんPCR検査の実施について(PDFファイル:104.2KB) をご参照ください。

麻しん発生届(PDFファイル:308.1KB)

検査票(PDFファイル:105.2KB)

4. 医療従事者の麻しん含有ワクチン接種歴(2 回以上の接種)を確認していることが望ましい。

5. 海外渡航予定のある者を診察する場合、以下、2点について広く周知すること。

(1)海外渡航の注意事項

・ウェブサイト等を参考に、渡航先の麻しんの流行状況を確認すること。
・母子保健手帳などを確認し、過去の麻しんに対する予防接種歴、り患歴を確認すること。
・ 過去2回接種した記録がない場合は、渡航前に予防接種を受けることを検討すること。
・ 麻しんのり患歴やワクチン接種歴が不明な場合は、抗体検査を受けることを検討すること。

(2)麻しんの流行がみられる地域に渡航後の注意事項

・渡航後、帰国後2週間程度は麻しん発症の可能性も考慮して健康状態に注意すること。

・発熱や咳そう、鼻水、眼の充血、全身の発しん等の症状が見られた場合は、医療機関に受診すること。また受診時には、医療機関に麻しんの可能性について伝達すること。
・ 医療機関に受診する際には、医療機関の指示に従うとともに、可能な限り公共交通機関を用いることなく受診すること。

外部サイト

お問い合わせ

川口市保健所 疾病対策課感染症係
所在地:〒333-0842 川口市前川1-11-1(川口市保健所1階)
郵便物郵送先:〒332-8601 川口市青木2-1-1(川口市役所本庁舎)
電 話:048-266-5557(川口市保健所代表)
048-423-6726(感染症係直通)
ファックス:048-423-8852(代表)
048-423-8922(直通:医療機関に限る)
電話受付時間:8時30分~17時15分(土曜日、日曜日、祝日、休日、年末年始を除く)

メールでのお問い合わせはこちら