「プレコンセプションケア」を知っていますか?
更新日:2025年12月01日
「プレコンセプションケア」とは?
「プレコンセプションケア」とは、WHO(世界保健機関)では「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しています。
国立成育医療研究センターでは、プレコンセプションケアセンターが開設されており、プレコンセプションに関する様々な情報発信を行っています。
【国立成育医療研究センター】プレコンセプションケアセンター(外部リンク)
「プレコンセプションケア」の目的
1.若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと
2.若い世代の男女が将来、より健康になること
3.1.の実現によって、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること
「プレコンセプションケア」は、妊娠する・しない、年齢、性別にかかわらず、健康や将来のライフプランを考えていくというものです。
健康で充実した生活のため、若いうちから性や健康に関する正しい知識を身につけ、ライフプランを考えることが大切です。
将来の自分のために、いまからプレコンセプションケアに取り組みましょう。
プレコン・チェックシート
男性も女性も、もっとすてきな自分になるために、未来の家族のために、できることから始めて、1つずつチェック項目を増やしていきましょう。
プレコン・チェックシート(女性用) (PDFファイル: 472.5KB)
プレコン・チェックシート(男性用) (PDFファイル: 469.8KB)
健康でいるための生活習慣
1.体重
適正体重の範囲は、BMI値で18.5以上25.0未満です。やせの場合、生理不順により妊娠しにくくなったり、低出生体重児を出産する要因になります。肥満の場合、早産や高血圧等のリスクがあります。
※BMI値(体格指数):体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)の値
2.食事
1日3食きちんと摂り、できるだけ栄養バランスが整うように心がけましょう。女性に多い貧血は早産のリスクを高めます。貧血予防に効果的な食品を積極的に取りましょう。また、葉酸は胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の予防のため、妊娠前から充分に摂取していることが大切です。
【国立健康・栄養研究所】妊娠前から始はじめる、妊産婦のための食生活指針(外部リンク)
3.睡眠
質のよい十分な睡眠は、ホルモンバランスを整えます。また、心身の疲労を回復させるためにも睡眠はとても重要です。個人差はありますが、1日の睡眠時間は6時間から8時間が理想的といわれています。生活リズムを整えて、疲労を溜めないようにしましょう。
4.運動
週60分以上の運動や週2~3日の筋力トレーニングを目安に身体を動かしましょう。
運動不足の人は今よりも毎日10分長く歩くなど、身体活動量を少しずつ増やしてみましょう。運動はストレス解消や冷えの改善にも有効です。
5.喫煙・受動喫煙
妊娠中の喫煙は、早産や低出生体重児などのリスクが高くなります。妊婦自身だけではなく、周囲の人も含めて、妊婦の近くで喫煙することはやめましょう。
喫煙は肺がんや肺炎、脳卒中や心筋梗塞、生活習慣病など多くの病気にも悪影響を及ぼすと言われ、健康にとって良いことはありません。
まだ妊娠を考えていない人も含め、妊娠する前から禁煙に取組みましょう。
6.飲酒
妊娠している女性の飲酒は、流産、早産、胎児性アルコール症候群などの危険性が高まります。全妊娠期間を通して、飲酒は控えましょう。アルコールは母乳に移行することから、授乳中もお酒は控えましょう。
まだ妊娠を考えていない人も、飲み過ぎは心身共に悪影響を及ぼします。適度な飲酒を心がけましょう。
7.ストレス
過度なストレスはホルモンバランスの乱れや生理不順などに、妊娠しにくくなる可能性があります。
妊娠に関わらず、過度なストレスは心身に悪影響を及ぼします。自分なりの解消方法を見つけるよう心がけましょう。
8.感染症
(1)性感染症
性感染症の中には不妊の原因になったり、赤ちゃんの健康に影響を及ぼす可能性があります。検査を受けて早期に発見し、治療を行うことが重要です。パートナーがいる場合は、お互いに感染することがないよう、パートナー間で予防・治療に取り組むことが大切です。
(2)その他の感染症
風疹、麻疹、水疱瘡(みずぼうそう)など、性感染症以外にも妊娠中にかかると赤ちゃんに影響を与える恐れのある感染症があります。日頃から、手洗いやうがいなどの感染予防に努めるとともに、ワクチンで予防できるものもあるため、妊娠を考える前にパートナーや家族も含め、必要なワクチンの接種を検討しましょう。
妊娠・出産に適した年齢とは
近年は晩婚化といわれています。埼玉県の令和元年度の平均初婚年齢は男性31.7歳、女性29.7歳であり、年々上昇傾向にあります。
結婚はいくつになってもできますが、妊娠・出産には適切な時期があります。
女性の流産率は30代前半を過ぎると増加しはじめ、年々妊娠が難しくなっていきます。子どものいるライフプランを考えているかたは、妊娠しやすい年齢を踏まえて、環境を整えていくことが大切です。
不妊症・不育症とは
不妊症は、子どもを望む法律上の婚姻関係にある男女、又はいわゆる事実婚関係にある男女(以下、「男女」とする。)において、避妊をせずに性交し、1年以上妊娠しない場合をいいます。不育症は、2回以上の流産、死産あるいは、早期新生児死亡の既往がある場合とされています。不妊症・不育症の治療で大切なことは、早い段階で原因を明らかにし、早期に治療を開始することです。気になるかたは、専門の医療機関を受診しましょう。
・川口市では、男女で不妊検査を受けたかた(不育症に限り女性のみでも可)を対象に、検査費用を助成します。
プレコンセプションケア、不妊・不育に関する相談について
1.性と健康の相談
妊娠や避妊についての家族計画、妊娠を希望される方の相談(不妊症・不育症について)、流産・死産、月経前症候群(PMS)、更年期、LGBTQに関する相談などに関して、相談に応じます。
2.プレコンセプションケア相談センター埼玉 ぷれたま
中高生等の思春期の方、性やからだの悩み・不安を「プレコンセプションケア相談センター埼玉 ぷれたま」に相談してください。
「生理痛がつらい」「中学生になり見た目や身体の変化にとまどっている」「見た目が気になるので痩せないといけない」「避妊できていたか心配」「性感染症かも」など、性や健康のことで悩んでいませんか?
ぷれたまでは、性別問わず、思春期のからだやこころの悩みに助産師がお答えします。いま悩んでいることを「ぷれたま」に相談してみませんか。
電話相談 048-799-3613
受付時間 月・金 午前10時~午後3時
第1~4土曜日 午前11時~午後3時、午後4時~7時
【埼玉県】プレコンセプションケア相談センター埼玉 ぷれたま(外部リンク)
3.川口市不妊専門相談センター【予約制】
不妊や不育症に関する検査、治療などについて、専門医と面談形式で相談できます。面談の時間などについては、直接お電話でお問い合わせください。
場所 埼玉医科大学総合医療センター内(川越市鴨田1981)
電話 049-228-3732(休日・祝日、年末年始を除く)
予約 電話受付時間は、月曜日から金曜日15時から16時まで
オンラインでの相談も可能です。
お申込みフォームまたは、下記の二次元コードよりお申し込みください。

・お申込みから送信後、約1週間以内にオンライン診療システムの案内のメールが返信されます。
・相談は無料ですが、相談予約時に、本人確認のため保険証の登録及びクレジットカードの登録が必要となります。クレジットカードのない方は、メールでご希望日候補をあげていただき調整いたします。
4.埼玉県不妊症・不育症等ピアサポートセンター「ふわり」
埼玉県では、不妊症や不育症でお悩みの方、流産や死産を経験された方の不安や心配について、Zoomによるオンライン通話相談及び面談相談を無料で行います。
関連リンク
【川口市】ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症定期予防接種について
- お問い合わせ
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川口市保健所健康増進課
所在地:〒332-0026川口市南町1-9-20
電話:048-256-1135(ファックス:048-256-2023)
電話受付時間:8時30分~17時15分(土曜日、日曜日、祝日、休日、年末年始を除く)


